板谷駅へ(1)

2013年12月01日 15:24

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この日、列車は遅れに遅れていた。
雪崩が線路を覆い、その除雪が完了するまでの2時間半。
今、冷え切った音を立てて走り始めている。


2008/12 庭坂駅~赤岩駅 JR奥羽本線441M米沢行 車窓


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板谷駅へ(2)

2013年12月01日 15:24

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曇る窓ガラスを拭きながら、雪景色を眺めている。
今日はもう、日常を離れて、ファインダー越しにまだ見ぬ景色を探している。


2008/12 庭坂駅~赤岩駅 JR奥羽本線441M米沢行 車窓


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板谷駅へ(3)

2013年12月02日 15:28

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山に分け入る。
坂を上り続けている。
積雪が一段と多くなってゆく。


2008/12 庭坂駅~赤岩駅 JR奥羽本線441M米沢行 車窓


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板谷駅へ(4)

2013年12月02日 15:31

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誰も降りることのない、駅。
ホームの雪が、この地の厳しい冬を黙して語っている。


2008/12 赤岩駅 JR奥羽本線441M米沢行 車窓


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板谷駅へ(5)

2013年12月03日 15:33

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雪が激しく降り始めた。
トンネルの暗さ、白銀の冷たさ、車内だけが暖かい。


2008/12 赤岩駅~板谷駅 JR奥羽本線441M米沢行 車窓


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板谷駅へ(6)

2013年12月03日 15:33

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板谷峠の線路は、雪に包まれ、刻々と景色が変化してゆく。
感性が研ぎ澄まされてゆく。


2008/12 赤岩駅~板谷駅 JR奥羽本線441M米沢行 車窓


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板谷駅へ(7)

2013年12月04日 15:36

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トンネルを抜けると、また一段と、雪が深くなったようだ。
列車が巻き上げる雪煙、車窓は幻想的なモノトーン。


2008/12 赤岩駅~板谷駅 JR奥羽本線441M米沢行 車窓


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板谷駅へ(8)

2013年12月04日 15:39

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初めて降りる駅には、雪。
列車は僕だけを降ろして、ドアを閉めた。


2008/12 板谷駅 JR奥羽本線441M米沢行(719系)


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板谷駅へ(9)

2013年12月05日 15:39

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雪が降り続いている。
2時間と少し遅れた列車は、再び、大雪の中へと走り出した。


2008/12 板谷駅 JR奥羽本線441M米沢行(719系)


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板谷駅へ(10)

2013年12月05日 15:40

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雪が吹き込む。
ホームも、1日6本の時刻表も、全てが凍てつく、冬。


2008/12 JR奥羽本線 板谷駅


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板谷駅へ(11)

2013年12月06日 15:41

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スノーシェッドに覆われた駅。
スイッチバックの駅に入る、本線上のポイントを雪から守るスノーシェッドだった。


2008/12 JR奥羽本線 板谷駅


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板谷駅へ(12)

2013年12月06日 15:41

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屋根に覆われていても、ホームは凍りついている。
坂の途上にある駅は、歩いて分かる程に傾斜がついていた。


2008/12 JR奥羽本線 板谷駅


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板谷駅へ(13)

2013年12月07日 15:42

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ホームの端っこに足跡をつけたのは、自分だけ。
屋根と壁に囲まれた空間の暗さ、独特な雰囲気が漂う。


2008/12 JR奥羽本線 板谷駅


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板谷駅へ(14)

2013年12月07日 15:42

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スノーシェッドの向こうに延びる線路には、雪。
深深と降り積もる、雪。


2008/12 JR奥羽本線 板谷駅


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板谷駅へ(15)

2013年12月08日 15:43

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標準軌に改軌されてから、長く時間が経った。
線路の幅は新幹線、それでも峠の鉄路の魅力はきっと昔から変わらない。


2008/12 JR奥羽本線 板谷駅


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板谷駅へ(16)

2013年12月08日 15:43

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外から薄く明かりが差し込む。
次の列車が来るのは、きっと雪で遅れて、どのくらい後になるのだろう。


2008/12 JR奥羽本線 板谷駅


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板谷駅へ(17)

2013年12月09日 15:44

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ホームから外に出てみる。
雪の積もる階段を、段差を確かめながら下りてみる。
今も降り続く、雪。旅の駅の雪。


2008/12 JR奥羽本線 板谷駅


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板谷駅へ(18)

2013年12月09日 15:44

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次の列車が来るまで。
雪はいつまでも降り続き、無音の白の世界の駅で。


2008/12 JR奥羽本線 板谷駅


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会津から磐城へ(1)

2013年12月10日 09:15

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日光の山の麓まで来ると、線路はうっすらと雪化粧をしていた。
浅草から130Km、東武鉄道の私鉄らしからぬ路線の広がりを感じる。


1989/12 下今市駅 東武鬼怒川線会津高原行(6050系)・東武日光線快速浅草行(6050系)


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会津から磐城へ(2)

2013年12月10日 10:15

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栃木から福島へ、深い山奥を走り抜ける。
人の気配を感じない、静かな雪景色を。


1989/12 野岩鉄道会津鬼怒川線会津高原行 車窓


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会津から磐城へ(3)

2013年12月11日 11:00

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東武、野岩、会津の3社を乗り継いで、東京から会津若松へ。
今では電化されているこの区間も、まだ国鉄会津線の広い空のままだった。


1989/12 会津高原駅~会津田島駅 会津鉄道会津線会津若松行 車窓


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会津から磐城へ(4)

2013年12月11日 11:10

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会津線がJRから会津鉄道に転換されて、まだ2年の頃。
小ぶりな気動車が軽快に走る姿に、この路線の生まれ変わりを感じた人もいたことだろう。


1989/12 会津田島駅 会津鉄道会津線会津高原行(AT150形)


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会津から磐城へ(5)

2013年12月12日 11:20

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車窓は、冬枯れの美しさを映している。
川を渡り、森を抜けて、列車は北へと走り続ける。


1989/12 会津長野駅~養鱒公園駅 会津鉄道会津線会津若松行 車窓


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会津から磐城へ(6)

2013年12月12日 11:20

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調べれば、鉄橋で渡る加藤谷川は暴れ川だとある。
暖かな列車の車窓に眺める、見るからに凍てついた景色は、この旅の印象に残っている。


1989/12 会津長野駅~養鱒公園駅 会津鉄道会津線会津若松行 車窓


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会津から磐城へ(7)

2013年12月13日 11:30

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会津の山の深さと、麓の人の営み。
ここにしかない風情を感じている。


1989/12 会津鉄道会津線会津若松行 車窓


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